【ピッコマ】悪女を殺して【紹介】
【ジャンル】異世界 悪役令嬢 転生
【雰囲気】シリアス
【状態】未完結 ※2023.04.27現在休載中
【おすすめポイント】
・主人公が強く、恰好が良い
・物語の展開あり
【含まれない要素】
・愛され
・ざまぁ展開
【あらすじ ネタバレなし】
ある日目を覚ましたらそこは、騎士と魔法が存在する異世界であった。ロマンスファンタジー小説の「悪役令嬢役」エリス・ミジェリアン侯爵令嬢として目覚めた主人公は、元の世界に戻ることを目標に行動を始める。
愚かで可愛いらしく、誰からも愛されている小説のヒロイン、ヘレナ。ヘレナを愛し、エリスの婚約者でありながらエリスを全く顧みようとしない皇太子。ヘレナを愛しく思い、皇太子と彼女を奪い合うことになる騎士と、ヘレナのことをいつか愛するようになる大神官。
でも、そんなこの世界のすべてのものに、彼女は興味が無かった。
彼女の目的はただ一つ。元の世界に戻るため、悪女であるエリス・ミジェリアンとしての、「死」を迎えること――。
しかし、何度死のうとしても失敗してしまう。物語を歪めることは許されていないからだ。この『私』を、誰か殺して……。
※ネタバレ回避のワンクッションです※
【感想 ※以下、ネタバレを含む】
エリス・ミジェリアンのいつも気だるげでクールで、そしてすべてを諦めきっているところが丁寧に描かれており、恐ろしいほどに美しい作品です。
息をのむほどに美しく、気高く、完璧で、まさに孤高の存在である「エリス・ミジェリアン」という存在に入り込んだ主人公の目線に立つことで、完璧であったはずのエリスが一人のただの少女であったということが浮き彫りになっていきます。
ただひたすらにエリスが可哀想になってしまうところが、主人公は違います。彼女はエリスではないから、だからエリスに向けられた悪意に傷つかないのです。その姿勢が潔く、読んでいてすがすがしいです。
また、そんなエリスに寄り添う存在が登場します。それは、ロマンス小説内でもエリスの騎士として登場していたアナキン。彼の存在によって、この世界に一切に未練が無く、全くの他人事として捉えていた主人公の心境にも変化が生まれます。
彼女は無事に「死ぬ」ことができるのか……?
めちゃくちゃ面白いのでぜひ読んで欲しいです。